コラム

 公開日: 2015-08-19 

マイナンバー制度導入で中小企業のすべきこと

 マイナンバーが導入されると、28年1月より、社会保障・税・災害対策の分野の行政手続きで利用が開始されます。それに伴い企業では、税や社会保障の手続きで従業員等のマイナンバーを取り扱う必要があります。
 マイナンバーが通知されることにより、会社にとっては事務負担だけでなく罰則が課せられる恐れも出てきます。そのため、27年10月のマイナンバーの通知開始より前に、必ず全従業員に、「マイナンバーの使用目的」「マイナンバーの通知方法」「マイナンバーの禁止事項」「通知カードと個人番号カードの違い」を伝えておく必要があります。特に、直接マイナンバーを取り扱う総務・経理の担当者には、しっかりとマイナンバーの利用制限等を伝えておく必要があります。従業員に向けてのマイナンバーの説明文書や社内ルールを配布するといいでしょう。
 従業員のマイナンバーを集めるにあたって企業は、マイナンバーが記載された扶養控除申告書などの提出を受けるとともに、本人確認をする必要があります。本人確認は原則として、「番号確認」と「身元確認」の2つが必要となります。本人確認の基本的な方法としては、「個人番号カード」「通知カードと運転免許証等」「住民票等と運転免許証等」の3つになります。ただし、すでに雇用関係にある従業員は、採用時に身元の確認が済んでいると考えられ、身元確認を省略し、番号確認のみも認められます。本人確認を行う場合、誰が担当するかを決めておき、本人確認を行った事実を記録しておく必要があります。また、新規採用で従業員を雇った場合、入社時の提出書類と扶養控除申告書にマイナンバーを記載して、提出してもらいます。もちろん利用目的の説明をする必要があるため、提出書類の案内書などに追加して渡すと良いでしょう。
 企業は、マイナンバーを取り扱う上で保管期間が法令によって決められている書類があります。税関係では、扶養控除申告書や退職所得の受給に関する申告書です。これらは、提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年間の保管が定められています。社会保障関係では、雇用保険・労災保険・健康保険・厚生年金保険に関する書類になります。それぞれ、前から順に保管期間が4年・3年・2年・2年となります。なお、本人確認の書類は安全管理の観点から保管義務がありません。企業としては、本人確認を行った事実を記録として残しておけば良いでしょう。また、マイナンバーを取り扱うにあたって漏洩防止の最低限の準備として①従業員の教育②取扱いのルールの決定③取り扱う従業員の決定④パソコンの外部からの不正アクセスの防止対策⑤パソコンの設置場所の工夫が上げられます。
 企業は、マイナンバーを使用する業務が終了した場合可能な限り速やかに、復元不可能な方法で廃棄する必要があります。法令で保管期間が定められているものは、その保管期間後に、報酬等の支払先などからのマイナンバーは法定調書の提出後になります。しかし、報酬等の支払が複数年にわたり継続的にある場合は契約が続く限り保管することができます。

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