コラム

 公開日: 2016-10-11  最終更新日: 2017-04-21

家造りの変遷


何度かリフォームされている築70年くらいの古民家です。
おそらく、以前は納屋だっただろうと思われるところがキッチンになっています。
天井は当時はやったジプトーン、壁はプリント合板という仕上げです。
当時としては「こんな建材があるですよ」ということでたくさん使われたようです。
自然素材の家が今はもてはやされていますが、欠点もあるからこそ新建材が
開発されました。
壁や天井がきれいな模様で仕上げられます。
施主さんも喜んだことでしょう。
今では、まず使うことのない建材類です。
探してもないかもしれません。



剥がしてみると、こんな天井が出てきました。
今ではこちらの方が喜ばれます。
部分的に構造材が傷められてますが、あまり問題にはならないでしょう。


こちらもプリント合板が貼られていた仕上げを撤去したところですが、
建材を貼るために丸太だった木を平らに削っています。
そのままにしておいてほしかったところですが、今では致し方ありません。

どれも数10年前では大工さんも「良かれ」と思ってしたことです。
時代が変われば、人の好みも変わります。
今ではあまり見向きもされないジプトーンやプリント合板も当時は「こんな
いいものがある」と言ってもてはやされましたが、今では構造を表しにする
自然な仕上げが好まれます。
木は環境さえよければかなり長持ちします。
特に古民家と言われる家は構造材自体が大きく、そのままでも十分観賞
に耐えられます。
表しにして見せるというのはいいことだと思います。
しかし、また数十年すれば、反対のことが起きるかもしれません。
何年かの周期で、失ったもの、なくなったものが欲しくなるのかもしれません。

古民家と言われる家の特徴は、今では採れないような大きな梁や柱が使われ
ていたり通り土間があったり、竈があったりと今の人が憧れそうなものがたくさん
あります。
しかし、そこで生活するというのは今の人にとっては不便です。
前述のリフォームも生活を少しでも楽にしようとしてリフォームしたものです。
しかも、何回もリフォームを繰り返したような家もあります。
昔の家はそれだけ汎用性に富んでいたのではないでしょうか。
確かに今の生活様式に合わないがためにどうしても取ってしまうしかない構造材も
ありますが、それさえしなければ、まだまだもっと活用できたのではないかという家も
あります。
しかし、現代の住宅はどうでしょうか。
そんなに何度もリフォームを繰りかえせる様なつくりではありません。
何世代も使えるような大きな構造材が使われていないということもありますが、造り
方が多様過ぎて誰もが手を加えられるような作りではありません。
あるハウスメーカーが建てた家はそのハウスメーカーしか手を加えられないようになって
います。
アメリカでは、ホームセンターで購入してきた部材で自分でリフォームすることができる
といいます。
また、今のように組み立て主体の職人さんでは構造を変えるような技量は持ち合わ
せていません。
技量のある職人さんが復活してきて地域独自の家造りが生き返るのか、家造りは
ハウスメーカーが独占するようになるのか、これから先どうなるでしょうか。
世界的に見ても、全国で家づくりをする住宅会社があるのは日本くらいだとも言います。
個人的には地域独自の家造りは地域の工務店がするようになればいいと思ってます。

木の家⇒http://mbp-nara.com/rinwakensetu/column/?jid=119

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