コラム

 公開日: 2016-07-09  最終更新日: 2017-04-21

家を造る 手刻みのいいところ


現場では基礎工事の最中です。
ベタ基礎ですが、土間のコンクリートが乾燥して立ち上がりの型枠
を組んだところです。
住宅の基礎は写真のような鋼製の型枠を使うところが多いです。
モジュールが一定なのでこの方が組みやすく、反復して使えます。

今、べた基礎でも一体打ちという方法があります。
写真ではベースのコンクリートと立ち上がりのコンクリートを2回に分けて
打ちますが、これを1回で済ますやり方です。
コンクリートも一体になるのでいい方法ですね。
布基礎では一体打ちは今では一般的ですが、べた基礎もそんな時代
になりました。


作業場では平行して構造材の刻みをしています。
当社は今も大工さんの手刻みで加工しています。
加工も現場監督と打合せをしながら刻みます。
プレカット全盛の時代ですが、手刻みは手刻みでいいところがあります。
木の癖を見ながら刻むのでプレカットではこれはできません。
住宅が大量生産される時代ならプレカットは大量生産に向いています。
施工費も抑えることができます。
しかし、これからは新築もそんなに大量生産される時代ではありません。
プレカット工場も需要と供給のバランスが崩れればどこかか閉じることになる
でしょう。
今のような単価では加工できなくなるかもしれません。
そんな時 「さあ手刻みに変えようと」思っても刻める大工さんがいなくなれば
家が造れなくなります。



手刻みでは機械で加工できないような加工もできます。
プレカット工場でも特殊な丸太も加工などは大工さんが刻んでいます。
また、プレカットは上棟時に組み上げると建物がふらつくといわれることがあります。
仕口や継ぎ手が緩いときにそうなるのですが、これはおそらく機械の使用時期に
よるものでしょう。
プレカットも刃物を使って加工していることには変わりないですが、新しい時の刃物
と何棟か刻んでからの刃物では摩耗によって微妙に大きさが変わります。
そのせいもあると思いますが、全体に簡単に組めるという印象はあります。
手刻みも刻み方によるので一概にどちらがしっかりしているかとは言えません。

昔はこの構造材の大きさも大工さんの今までの経験によって判断していることが
多かったのですが、今では構造計算によって材料の大きさが決められます。
この時もたとえば2間スパンでどれだけの下がりを許容するかで材寸は大きく変わります。
同じように建てられていても材料費(材料の大きさ)に差が出ます。
見分けのつかない部分ですが、大事な部分です。

手刻みの家⇒http://mbp-nara.com/rinwakensetu/column/?jid=119

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中西直己

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