コラム

 公開日: 2015-12-07  最終更新日: 2017-04-21

在来工法と伝統構法 耐震か免震か




現代の住宅は、写真のようにコンクリートの基礎の上に家が
載っていて、基礎の土台と柱が固定されています。
この基礎と柱を固定する金物をホールダウン金物と言います。

阪神大震災が起こるまでは、この金物の使用義務はありま
せんでした。
地震が起きて倒壊する家があったので、耐震基準が改定され
このような金物が使われるようになりました。

阪神大震災のように縦揺れを伴う大きな地震が起きると、家
が浮き上がります。
その時、柱が固定されていないと土台から柱が抜け、足元を
すくわれるような形で
柱が外れます。これによって1階部分を支える柱がなくなり2階
は残っているのに
1階だけが押しつぶされるという被害が出ました。

しかし、同じ場所に建っている木造3階建ての建物は残りました。
当時、3階建ての木造建築物は構造計算が義務付けられていて
ホールダウン金物が既に使われていたため被害にあわずに済みました。
これを鑑みて改正が行われ新耐震基準として現在に至っています。

建築基準法も昭和25年に初めて制定されたばかりで、災害が起
こるたびに改正が繰り返されています。



一方、こちらは日本に昔からある伝統構法と言われる建物です。
基礎がなく、柱や束は石の上の載っているだけです。
金物らしいものはほとんど使われていません。
柱は土台や貫といった部材で横に連結されているだけです。

現代の建物が基礎と筋違や合板そして金物で固められていて
耐震(地震に耐える)構造に対して、伝統構法は免震構造と
言われます。

地面が動いても上に乗っているだけの建物は一緒に動くことはなく、
柱や束は、石の上をずれることで力を逃がします。
また筋違や合板のように壁を固定する部材はなく、土壁や木の接合
でぐらぐらと揺れる性質があります。

一部ではこの伝統工法を見直そうとする動きもあり、実際に手がけて
いる工務店もあります。
現代の建築基準法に照らし合わせると建築の確認・許可を受ける
にはいろんな障害があるようですが、
それでもいろんなメリットがあります。
何より、自然の素材を使って建てることができ、長寿命であることは現存
する建物が立証しています。
今の生活様式にそぐわない面もありますが、現代の技術をもってすれば
解消できることでしょう。
日本の文化でもある伝統構法が復活できれば環境も改善されるかも
しれません。

木の家⇒http://mbp-nara.com/rinwakensetu/column/?jid=119

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