コラム

 公開日: 2013-06-15  最終更新日: 2016-06-04

長持ちする家を造るにはどんな木を使えばいいのか



 家づくりにあたって構造材はいろいろあります。
・構造用集成材
薄い板を接着剤で貼り合せて作った材料です。
強度もありますし、捻じれや収縮といった変形もほとんどありません。
大きな断面の材料も作れるのでハウスメーカーさんや大型の公共
建築物によく使われます。
接着剤で接合してますから、耐久性はどうかと言われるとわかりません。
使われている材種は輸入材がほとんどで、湿気には弱いと思います。
木といえば木ですが、これを使って本格木造住宅という宣伝文句は良
くないです。

・人工乾燥材(機械乾燥材) 
天然の木を使いますが、そのままでは含水率が高いので乾燥機
に入れて強制的に乾燥させた材料です。(乾燥の仕方も種類があります)
構造用集成材と同じで変形や収縮は少なくなりますが、色艶がなくなり、
養分(セルロース)も抜けてしまいます。
高温の蒸気をかけながら乾燥させるので表面は割れにくいですが、内部
割れが問題になります。
手刻みするとよくわかるのですが、機械乾燥材は堅いですが明らかにもろい
です。
ホゾのような細かい加工をするとポロリと欠けることがあります。
やや炭化したような印象を受けます。
また、乾燥材特有のやや焦げ臭いにおいがします。
やや香ばしく、これが本当の木の臭いだと思っている人もいるようです。

・天然乾燥材 
天然の木を自然の乾燥させた材料です。
1年半から2年程度の期間ですが、あまり長い間在庫してくれるところは
ありません。
理想を言えば3~4年乾燥させておけば収縮も少なくいい材料が取れる
と思います。
昔はそれくらいのことはしていたでしょう。
機械乾燥ほど含水率を下げられませんから、施工してからのひび割れや
反りが出やすいです。
また、樹種によって乾燥の度合いが違うというデメリットもあります。
桧は個体差が少なく平均して乾燥しますが、杉はバラつきが大きいです。
天然のままですから、色艶・香りもよく年数が経過して乾燥が進むほど強度
は高くなります。




機械乾燥材と天然乾燥材 どちらがいいかと時々話題になりますが、これは
住宅を購入する人の好みというか判断です。
どちらを使っても完成してしまえば化粧梁でもなければあまり見えるものでは
ありません。
また30年程度住むだけならどちらを使っても何も問題はないと思います。
ただ、木 本来は数100年は持つものですから最初から高温で傷めてしまう
のはどうかと思います。
機械乾燥材は、施工業者が伐採した木をすぐに使って回転を良くしようと考えた
結果造りだされたものです。
大量生産する必要がなくなれば、プレカットと同じくあまり必要のないものです。

・あと、輸入材がありますが、日本の高湿度には適してない材料が多いのであまり
お勧めできません。
もっともよく使われているのは米松という材料で、梁に使われます。
輸入材の中では一番多いのではないでしょうか。
松という名になっていますが、本来松ではなくトガサワラという木です。

家の構造材としては日本では松、杉、ヒノキが代表的です。
本当は家を長持ちさせようとするのなら、もっと断面の大きな木を使うのが一番かも
しれません。
4寸柱ではなく5寸柱、梁もそれに伴って幅を広く,材背も大きくすればやはり長持ち
します。
古民家といわれる家がそうです。
どの構造材も今ではなかなか取れそうもない太い木がたくさん使われています。
それなりに高価にもなり、誰もが建てられるものではなかったのでしょう。
誰もが一戸建てを持てるようになったのは喜ばしいことですが、大量生産すれば
自然と今のような家造りになります。

天然乾燥材以外は、近年になってから考えられて出来たものです。
ですから何年もつかということはまだ誰もわかりません。
(輸入材は日本の気候に合わないということは分っているようですが)
数十年持てばいいという方もいれば、昔の家みたいに100年近くは持ってほしいという
方もいるでしょう。
長期優良住宅といっても100年住宅などと言われますが、50年くらいを目標にしている
のではないでしょうか。
購入される方の考え方次第ですが、これからはスクラップアンドビルド
の時代ではないですし、資源としても長く使うに越したことはありません。

日本の木(吉野の木)にこだわった家づくりはこちらをご覧ください
http://www.rinwa.jp/

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